加害者になってしまった場合の交渉
弁護士に相談したのは知人です。歩行者と自転車との交通事故でした。しかも、知人が加害者側になってしまいました。歩道と車道の区別がなく、人通りのない道路の中央部分を自転車に乗って走行していたらしいのです。そこに、同じ道路の中央部分を歩いていた歩行者と衝突してケガをさせたようです。
被害者は、転倒してしまい足首の骨折を負ってしまい、入院しておりました。退院をしてからも通院し、勤務していた会社も休みを取得していたそうです。
被害者からは、骨折した際の治療費や休業していた損害、慰謝料などの損害賠償請求をされたそうですが、金額も決して安くはなく、知人も「申し訳ない気持ちではあるが払えません」と話したそうです。その後、訴えると脅されたそうで、弁護士に相談することを余儀なくされました。
弁護士からは、治療費に関する請求額に不備がある点をはじめ、休業損害については、被害者の基礎収入額や通院期間において休業していた証拠が提出されていないことも突っ込んだといいます。
請求された慰謝料の金額についても、交通事故の慰謝料などの損害賠償額の裁判基準と比べても多すぎること、加えて、加害者である知人が過失割合100%との前提になっているなどを交渉の軸にしてくれたようです。
結果、被害者側も損害賠償額の裁判基準に則るカタチで和解案をのんでくださり、無事に解決させられた話です。こうした内容を自分だけで解決できずに苦しむところだったと、肩の荷が下りるできごとのように話してくれました。